海外からの投資資金の呼込み

FT Mar 3,2021の1面に、UKがロンドン証券取引所のIPO規制の緩和とSpacの誘致を急いでいるとの記事があった。昨年末の期限間際にBrexitが回避されたが、今年1月の1日平均株式取引額でLondonがAmsterdam(Netherland)に追い越され(同 Feb 11,2021)、さらにはEUのSpacの上場先の大半がUSで、UKやEUの投資資金がUSに流れている(同 Feb 26,2021)状況を巻き返すべくUKで検討されており、UK政府も後押ししているようだ。

Alibabaは当初HKでの2度目の上場を目指していたが当時のIPO規制により断念。2014年9月に米国NYSEで上場を果たしたものの、そのHKが2018年に、創業者が支配権を失わずに資金調達を可能にするDual-class shareと呼ばれる株式構造を持つ会社のIPOを許可し、その翌年にAlibabaの2ケ所目の上場先となった(WSJ Mar 2,2021)。

対して、我が日本は自社株を用いて行うM&Aに対し税優遇を検討開始(日経朝刊2021年2月28日1面)し、東証では海外の投資の呼び込みを狙って来年4月に再編しようとしている(日経朝刊2021年3月3日17面)。UKの動きとレベル差を感じるのは筆者だけだろうか。

コロナ禍で傷ついた経済の立て直しにはいろいろな視点からの打ち手が必要だと思うが、株式市場への投資資金の呼び込みだけに限って言えば、現段階ではSpacに注目しない手はないと思う。今年に入ってから2月10日時点までで、従来型のIPOによる資金調達額はUS$19.8mに対し、Spacを使ったIPOは131社、調達額はUS$38.3mと2倍近い数値となっている(WSJ Feb 12,2021)。今はコロナ禍対応とオリンピック・パラリンピックでそれどころではないのかもしれないが。

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