FP:固定資産税(不動産)

2020/12/7(月)付日経夕刊1面に、固定資産税の課税額が地価の上昇により増えるケースで、来年1年限りの特例で20年度と同額に据え置き、下落で課税額が減る場合は少ない方の税額にすることを次年度の税制大綱に盛り込む方針との記事があった。

土地の価格には、実勢価格以外に4つの価格があるが、固定資産税の計算には、そのうちの固定資産税評価額(市区町村管轄)が用いられる。固定資産税評価額は3年毎に改訂されていて、Web上で路線価(※注)で公開されている。前回の改訂が2018年(H30)だったので、次は2021年(R3)の予定である(公表は3~4月、納税通知は5月)。

実際どれぐらい価格変動しているのかを、渋谷区・世田谷区の某所に関して調べたところ、固定資産税評価額H30改訂時は+16.8%/+7.4%であった。同じ場所での前々回改訂2015年(H27)からの3年間で、相続税路線価はそれぞれ+14.0%/+9.1%であった。

来年の改訂でも相続税路線価と同程度の固定資産税評価額の上昇が見込まれるので、相続税路線価の変動状況を調べたところ、同地点の2018年~2020年の相続時路線価は+20.4%/+8.3%であったため、この税制改正が実施されれば、両地点とも2021年度分の税制改正の恩恵を被ることになりそうである。皆様もご自身が関係する箇所の土地の価格変動状況をご確認してみてはいかが?固定資産税評価額(東京都23区):東京都主税局<路線価公開(23区)> (tokyo.lg.jp)、相続税路線価:財産評価基準書|国税庁 (nta.go.jp)

※注記:路線価と言えば一般的には相続税路線価になるが、上記はそれとは異なる。相続税や贈与税の計算に用いられる価格で国税庁管轄

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株式会社ランアクセル
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